先輩の活躍

電気電子情報領域
渡邉 騎通

修士論文:「中間層膜厚の異なるダブルバリア超伝導接合の同時製作と外部磁場の二次元走査による接合評価」
博士論文:「Josephson接合の三次元磁界変調特性に関する研究」

ジョセフソン接合は、超伝導量子干渉計といわれる生体磁気を測定するような高感度の磁束計に応用されます。私は博士前期課程では学部の時の研究を発展させて、このジョセフソン接合を二つ積み上げた構造のダブルバリアジョセフソン接合を作製しました。そして、二つのジョセフソン接合の接合間隔を変えていった時に、ダブルバリアジョセフソン接合の電流-電圧特性や二次元磁界変調特性がどのように変化するかを調べました。
特に二つの接合間隔が5nm以下で特性が大きく変わり、接合間のNb層がない時に超伝導電流が流れないという新たな現象を見出しました。博士後期課程では、試料を超伝導状態に冷却する際に超伝導薄膜やジョセフソン接合にトラップされる磁束がジョセフソン接合の特性にどのような影響を与えるかを詳しく調べました。接合面に垂直に強い磁界を印加して、ジョセフソン接合や超伝導薄膜に磁束量子をトラップさせ、ジョセフソン電流の垂直磁界依存性を測定しました。現在、このジョセフソン接合にトラップされた磁束量子の観察を行っています。

電気電子情報領域 中山研究室
電気電子情報領域
博士前期課程 立見 亮介

日中合同マイクロ波会議があるので、学部時代から研究を行なっていた光回路の研究成果を発表しなさいと教授に言われ、慣れない英語で4ページの論文を書き、投稿・採録され、初めての英語での発表のため発表原稿を作り、助教の先生に指導を受け、何とか乗り切りました。
国際会議は、中国・四川省の首都である成都(Chengdu)の中国電子科技大学(UESTC )でした。大学はちょっと伝統的な趣のある建物で、国際会場は大きな綺麗な会場だったので、ちょっと緊張し、実際に発表を終えて、もっと英語力を磨かないといけないと思ったのが率直な感想でした。国際会議での発表は、私に取って貴重な経験になりました。今後、さらに研究成果を上げ、アメリカで発表してみたいと思っています。

電気電子情報領域 穴田研究室