研究紹介


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計算知能システム研究室(秋吉研究室)

ネットワークを前提とした“集合知”や膨大な計算量を前提とした“機械学習”が、 人・組織・コミュニティの知的活動基盤として、日常に大きく浸透し始めています。本研究室では、以下の研究に取り組んでいます。

  1. “集合知”として創発と呼ばれる側面に焦点をあて、プロジェクト型組織の成長を促す組織学習フレームワーク
  2. “機械学習”によりユーザの学習履歴を分析し、ユーザに適合した学習コンテンツの提供や指導方略の策定、さらにWebインタフェースとしてのわかりやすさや使いやすさを組み込んだe-Learningシステム
植物遺伝育種学研究室(朝倉研究室)

グミ科植物のシーベリーHippophae rhamnoides L.はユーラシア大陸に分布する雌雄異種の落葉底木果樹です。Bartish ら(2002)により、Hippophae属植物は7種に分類されていて、H. rhamnoidesはさらに8亜種に分類されています。シーベリーは防風や土壌保全の目的で利用される一方、豊富な栄養素を含む健康食品として注目されています。

シーベリーは二倍体(2n = 24)の雌雄異株植物であり、風媒により種子を着けます。現在のところ、雌雄を決定する遺伝的機構の詳細は不明ですが、播種から開花まで3から4年の期間を要するために、形態的に雌雄を識別する方法では長期間、雌雄の判別ができません。そこで、雌雄判別に資するDNAマーカーの開発について研究しています。また、同時に、遺伝的多様性の理解を目的としました種々のDNAレベルでの解析を行っています。
その他、日本酒用のお米に関する研究や高校生向け理科実験教材の開発なども行っています。

ロボティクス研究室(林研究室)

日常生活の行動を支援する人間共存型ロボットの実現を目指し、ロボット機構・軌道生成・制御則・情緒インタラクション・対人安全性などの研究を行っています。具体的な開発の例としては、まず人間と不意に衝突しても怪我をさせない生活支援ロボット(Fig.1)があります。生活空間のような狭い空間で人とロボットが活動していると、互いの接触を完全に回避することが困難な場合があります。 そこで、このロボットはセンサに頼らずに受動的に衝撃を緩和できる関節機構を搭載しています。また、人間の居住環境に適応可能な2足ヒューマノイドロボットを開発しています(Fig.2)。このロボットの総重量は64.5kg、全長は1.66mで、片脚6自由度、腰部に3自由度、片腕7自由度、片手5自由度、首部に3自由度の合計42自由度で構成されています。水平・平坦路上での動歩行(前進歩行・後進歩行・横歩行)や、様々な物体の把持も実現しています。 さらに、エンターテインメント性を持ったロボット(動物型ロボット・鳥型ロボット・昆虫型ロボットなど)や、ジャンピングロボット(Fig.3)、フライングロボット(Fig.4)、感情表現ロボット、知能制御サービスロボットの開発も行っています。

有機反応デザイン研究室(岡本研究室)

遷移金属の特異な反応性を利用し、そのメリットを最大限に生かしながら、遷移金属利用によるデメリットを伴わないファインケミカズ生産プロセスとしての方法論の確立を目標に研究を行っております。それゆえ、埋蔵量が多く毒性の低い第4周期金属を中心に、触媒や当量反応剤の開発を行っています。可能になった分子変換法を利用して、新しい薬剤候補化合物の合成や活性評価について、また、新しい重合法の開発やユニークな光学的あるいは電気的な特性を有する全く新規な高分子材料の創成を行っています。

遺伝子有機化学研究室(小野研究室)

「DNA構造を利用する機能化学空間の設計と構築」

(1)
金属含有DNAワイヤーの合成、構造、物性DNAのもつ精巧な自己組織化能を利用し、新規機能化学空間を構築することを目的とします。
DNAを利用する金属イオン集積構造の構築:天然DNAに含まれるワトソン・クリック型塩基対を、金属イオンを介した塩基対に変換することにより、金属イオンが一次元に規則正しく配列された一次元錯体を合成する研究が注目されている。上記で開発された金属イオン結合性化学空間を利用して、DNA構造に沿って金属イオンが規則正しく配列された新規金属イオン集積体を構築します。

(2)
金属イオンセンサーの開発。

(3)
核酸医薬の開発を目的とする修飾オリゴヌクレオチドの合成。

植物生理学研究室(中川研究室)

根や葉の形態形成におけるオーキシンの働き(生理作用)を明らかにすることを目指して、シロイヌナズナ(図1)やトマト(図2)を材料に研究を行っています。オーキシンとは、植物の発生・成長過程や光屈性、重力屈性といった環境に対する応答を制御する極めて重要な植物ホルモンです。オーキシンは、主にトリプトファンから複数の酵素の働きによって合成されます。 オーキシンの生理作用を解析しようとする場合、通常は生合成に関わる酵素をコードする遺伝子の変異体を用いることが多いですが、当研究室ではこれらの酵素に対する阻害化合物を用いて研究を進めています。このことにより、解析したい発生段階特異的なオーキシンの生理作用が解明できます。これらの研究を通して、将来的には新しい除草剤の開発など農業的な応用に繋げていくことが目標です。

知能情報システム研究室(能登研究室)

本研究室では、人工知能技術を駆使し、人間の脳のように高度な能力を持ち、高品質で知的なソフトウェアを容易に作成するための研究を行っています。最近では、身近なあらゆるモノがインターネットにつながる “Internet of Things (IoT)” な環境が前提となりつつありますが、こうした状況下において活用できる人工知能技術について考えています。「エージェント」研究はその一例です。エージェントは周囲の状況を認識・判断し自律的に行動する擬人化されたソフトウェアであり、人間の代理人として秘書的な仕事や複雑なこともしてくれます。
人工知能技術・エージェント技術・IoT技術をコアテクノロジーとして、深層学習などの最新の技術を取り入れつつ、社会に役立てるソフトウェアを目的とした研究を行います。こうした研究は自動運転技術や農業・スポーツ支援、スマートシティなど産業応用から生活基盤を支える技術まで実社会に適用できるものを視野に入れています。また、得られた成果を積極的に社会に還元することを目指します。

バイオミメティック錯体機能研究室(引地研究室)

「配位空間の精密制御と新規化学空間への導入」

酸化酵素に倣って金属錯体の配位空間を精密設計し、触媒特性を最大限に引き出した錯体触媒を開発します。その触媒を無機酸化物や有機ポリマー、タンパク質からなる三次元化学空間と複合化し、“人工酵素”を開発します。

(1)
三脚型窒素三座配位子における立体および電子的特性の制御と反応特性の相関解明。
金属配位空間と触媒特性の相関を解明することを目的として、様々な置換基を持つTpRを用いて酸素分子やヒドロペルオキシド(過酸化物)に対する活性化能を示す錯体の設計・合成および外部基質に対する酸素添加活性の検討を行っています。

(2)
人工酵素への展開。
非対称型キレート配位子を無機酸化物や有機ポリマーなどの担体と連結した、“固定化錯体触媒”を開発します。なお担体については、反応場雰囲気(親水性や疎水性)の制御や、空間制御特性に優れた三次元規則性多孔体の適用について検討します。