研究室紹介

研究室名 教員名 研究分野 研究課題
遺伝子有機化学研究室 医薬品化学、核酸医薬、機能物質化学

生体分子を医薬品など有用な物質に変換すること、いわば「分子のモノづくり」を行っています。抗がん剤、抗ウイルス剤の開発、遺伝子診断技術の改良やナノ素子の開発に取り組んでいます。特に、DNAやRNAを標的とした核酸医薬の開発に注力しています。これまで根治が難しかったエイズウイルスやエボラウイルスなどのRNAウイルスにも有効なアプローチとして期待されています。

化粧品ナノデザイン研究室 コロイド界面化学、化粧品科学

乳化、可溶化、分散に関わる界面現象や自己組織体を研究対象とし、種々の物理化学的手法を用いて構造化のメカニズムや機能を探究しています。乳化物(エマルション)のような非平衡コロイド分散系については、微小重力環境を利用した研究に取り組んでおり、エマルション安定化の本質的な理論構築を目指しています。さらに、これらコロイド状製剤の経皮吸収能や皮膚有用性に関する研究にも取り組んでいます。

食品美容科学研究室 食品機能学、生化学、皮膚科学

腸や皮膚に生息する常在菌の中には、有用菌に分類される細菌が存在します。有用菌の機能性を利用して常在菌叢全体を好ましい状態へ制御した場合、健康増進や健やかな肌づくりに繋がります。「腸内細菌・皮膚常在菌のバランス」や「腸内環境・皮膚環境」の改善に寄与する食品の探索とその活用法の開発を目指しています。産業廃棄物として処理されている食品にも注目しており、新たな機能性を見出すためのSDGs研究を展開中です。

植物遺伝育種学研究室 植物育種学、植物遺伝学、生物教育学

様々な生物が有するDNAを分析することにより、各々の生物の進化(もしくは品種改良)の歴史を読み解くことができます。さらには、それら生物の多様性を理解することが可能となります。特に、作物の品種改良に貢献できるような新しい知見を得るために、作物品種群のDNAレベルでの多様性解析やDNAマーカーの開発を行っています。また、分子生物学的内容の教育に資する実験プログラムの開発に取り組んでいます。

植物生理学研究室 植物生理学、植物育種学

研究対象であるオーキシンは、植物の成長のあらゆる場面で重要なはたらきをしている植物ホルモンです。研究室では現在、シロイヌナズナの根の形態形成におけるオーキシンの役割を明らかにすることを目指して、阻害剤などを用いて研究を行っています。

生物活性物質化学研究室 天然物化学、生物有機化学

自然界から発見された化学物質の中には、医薬品、香料などに利用されている有用物質が数多くあります。そして、まだ発見されていない有用天然有機化合物も多いと考えられます。そういった未知の生物活性物質を探索・発見し、また、化学合成や分子生物学的手法を用いた供給を目指します。さらに、遺伝子組み換え技術を用いて生合成経路の解明や、活性発現の機能解明研究を行っています。

バイオミメティック
錯体機能化学研究室
錯体化学、触媒化学、生物無機化学

化学反応を自在にコントロールする「触媒」を開発することによって、資源・エネルギー問題の解決を目指しています。参考にしているのは、生体内にある極めて高性能な触媒「酵素」です。酵素の中には金属イオンの結合によって触媒としてスイッチが入るものがあります。このような酵素の構造を参考に、金属イオンと様々な化合物を組み合わせて、「人工酵素」の開発を目指しています。

有機反応デザイン研究室 有機合成化学、合成有機金属化学、Bio-conjugate化学

有機合成のための金属および非金属触媒反応や反応剤を開発すること、さらに、それらを活かした生物活性物質の高効率あるいは迅速·多様合成手法を開発する研究を基盤として、動植物生体内物質構造を元とする各種生物活性物質の設計·合成·評価を行う研究を行っています。医農薬の候補化合物の創成や生化学領域で有効な分子ツールを提案することを目的としています。