領域紹介

応用化学領域 Field of Applied Chemistry

本領域の博士前期(修士)課程、博士後期(博士)課程がそれぞれ設置され、2022年度までに833名が2年間の前期課程を終えて修士(工学)の学位を取得し、そのうちの64名は後期課程へ進学し、すでに52名が博士(工学)の学位を取得している。同時に、13名の論文博士も誕生しており、いずれも研究・開発・教育の分野で活躍している。

本領域は、学部での専門教育で得た知識を基に、将来応用化学の各々の分野において創造的な仕事をなし得る能力を養い、研究者や技術者としての指導能力を習得させることを目的としている。

この目的をより効果的に達成するために、本領域では「分子物性工学」、「エネルギー変換化学」、「高分子機能材料」、「生体分子工学」、「無機材料・分析化学」、および「資源物質化学」に関連した講義と演習科目を配置し、将来本専攻を修了した学生が学際的な研究分野においても活躍できるような幅広い教育をめざしている。

応用化学専攻
領域分野
分子物性工学の分野 固体表面や金属錯体上で起こる触媒反応の機構の解明。
レーザー光を利用した化学反応の開発。
レーザー分光学と理論計算化学を融合した反応機構解析。
エネルギー変換化学の分野 新規固体電解質形燃料電池の開発。
高エネルギー蓄電材料(リチウム二次電池、空気電池)の開発。
新規酸素貯蔵材料の開発とその環境・エネルギー応用展開。
高分子機能材料の分野 生体分子-人工高分子のハイブリッド材料の開発。
高分子物性の研究における新しい研究手法の開発。
有機合成化学を基盤とする機能物質の合成およびその反応設計。
生体分子工学の分野 合成法開発に基づく医薬候補化合物の創製。
核酸医薬の開発を目的とする修飾オリゴヌクレオチドの合成。
酵素模倣型触媒の開発。
生物活性天然物の単離と合成と活性評価。
無機材料・分析化学の分野 微量有機汚染物質の水環境における監視および管理。
非平衡の化学および新しい膜分離法の開発。
結晶化学に基づく機能性セラミックスの設計・開発。
機能性・低環境負荷めっき技術の開発。
資源物質化学の分野 不斉合成を含む新しい分子変換法の開発。
資源・環境・エネルギー問題解決のための新規高性能触媒の開発。
新しい有機合成反応の開発と天然物合成への応用。