委員長の挨拶

工学研究科の教育と研究 工学研究科 委員長 原村 嘉彦

横澤先生を引き継いで2018年4月から委員長を務めております。横澤先生が委員長の時代に、工学研究科は大きく変わることを決めました。今まで5つの専攻で構成されていたものを、7つの領域からなる工学専攻と建築学専攻としました。工学専攻では従来の専攻を引き継ぐ、機械工学領域、電気電子情報工学領域、応用化学領域、経営工学領域の4つの領域に加えて、情報システム創成領域、応用物理学領域、生命機能工学領域が加わりました。領域ごとに教育課程を設定していますが、1つの専攻となることで、他の領域で開講されている科目が履修しやすくなり、幅のある学びを計画できます。この新しい研究科が、2019年の4月から始動します。  本研究科の特徴として、設備の充実が挙げられます。理事会から大型プロジェクトやその他大型の補助金への申請の機会を与えていただき、大学の規模のわりには充実した研究設備を持ち、それらを有効に使って教育・研究を進めています。学生にとっても、共同研究などを依頼する企業の研究者にとっても、魅力ある大学、そして研究科であることを自負しております。  次に、学士課程で現在学んでいる学生の皆さんに、大学院に進むことの意義と大学院選びについて少し私の考えを紹介します。理工系の大学での学びの中には、それぞれの分野で利用する数学・物理学・化学などの知識のほか、情報処理の能力をある程度身につけてはじめて理解できるようになる内容が多々あります。そのため、低学年次にはこのような基盤となる学習をし、その応用は3年の後期以降に訓練されるのが通例です。卒業時に大学での学修を振り替えると、卒業研究など、前述の応用的な内容に取り組むことによって、座学が中心だったそれまでとは比べて段違いに力がついたと感じる人が多いと思います。知識や技能を応用する際、自分自身の考えを持ちながら、まわりの人の意見にしっかり耳を傾け、必要によって議論することが実に大切です。このような活動は、基本的には卒業研究から始まり、修士の課程で本格的に行われます。理工系では、大学院に進むことがあたりまえのようになっているのは、このような理由からです。皆さん、是非、大学院への進学を検討してみてください。  大学院に進む場合、大学入試とは全く違って、だれを指導教員とするかが最も重要です。学士課程の教育は、教育課程にのっとって、システマティックに行われます。1年で修得する単位数は、平均して30単位少しです。これに対して、博士前期課程の2年間で修得すべき単位数は30単位で、学士課程の半分以下です。これは、大学院における教育が、指導教員による研究指導を重視し、それが大きな重みを占めることの現れです。指導教員からは、英語の教科書や論文の読み方、専門分野の知識、課題へ取り組む際の手順や見通しの立て方、論文を初めとする報告書の書き方が授けられますが、その教員が活発に研究活動、学会活動をやっているかによって教える内容の新しさや深さが変わります。一般に、中途半端にレベルの高い大学より、本学あたりのレベルの大学の方が、教員の質は高いものです。科学研究費補助金の獲得金額でも、医学科を持たない大学の中では非常に高い位置を占めています。これをみても、本学の教員が活発な研究を行っていることがわかります。本学で、すばらしい大学院での研究生活を送れるものと信じています。  最後に、開発などでお困りになっている事柄を解決する糸口を探していらっしゃる企業の方、大学との共同研究を考えていらっしゃる方にも、同じことを申し上げたいと思います。本学の優れた教員と手を取り合えば、きっと道が開けると思います。教員に直接でも、研究支援部を通してでも、どちらでも結構です。躊躇せずにご相談ください。

工学研究科の沿革

本研究科は、現在、工学部の5学科の上にそれぞれ設置された5専攻(機械工学、電気電子情報工学、応用化学、経営工学、建築学)により構成されています。1993年3月、5学科全てについて博士前期課程および博士後期課程が整備されました。

1967年4月 機械工学専攻、電気工学専攻、応用化学専攻の修士課程(博士前期課程)開設
1971年4月 建築学専攻の修士課程(博士前期課程)開設
1990年4月 機械工学専攻、電気工学専攻、応用化学専攻、建築学専攻の博士課程(博士後期課程)開設
1991年4月 経営工学専攻の修士課程(博士前期課程)開設
1993年4月 経営工学専攻の博士課程(博士後期課程)開設
2003年4月 全専攻の修士課程(博士前期課程)と博士課程(博士後期課程)の定員増および電気工学専攻の電気電子情報工学専攻への名称変更
歴代工学研究科委員長
永井宏先生(応用化学専攻) 1971年4月1日〜1973年3月31日
原田有先生(建築学専攻) 1973年4月1日〜1975年3月31日
堀井隆先生(電気工学専攻) 1975年4月1日〜1979年3月31日
粟屋潔先生(電気工学専攻) 1979年4月1日〜1981年3月31日
田治米辰雄先生(建築学専攻) 1981年4月1日〜1983年11月30日
末武国弘先生(電気工学専攻) 1983年12月1日〜1987年3月31日
藤本盛久先生(建築学専攻) 1987年4月1日〜1990年7月28日
辻野次郎丸先生(電気工学専攻) 1990年7月29日〜2002年3月31日
大熊武司先生(建築学専攻) 2002年4月1日〜2004年3月31日
成田清正先生(経営工学専攻) 2004年4月1日〜2008年3月31日
遠藤信行先生(電気電子情報工学専攻) 2008年4月1日〜2014年3月31日
横澤勉先生(応用化学専攻) 2014年4月1日〜



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