教育課程と授業科目

研究紹介


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生体・環境計測研究室(土屋研究室)

医用超音波と海洋音響・超音波スピーカーに関する研究をしています。
人間にとって「音」とは生活する上での重要な情報源で、人の声では音色やアクセントなどから言葉の意味以外にも感情など様々な事が読み取れます。人に聞こえない高い周波数の「超音波」は人が聞くことができなくとも、世の中の様々な情報を拾い出すことができます。例えば病院でエコーと呼ばれる超音波診断装置は生きている体の内部をリアルタイムに診察することができます。そして音を使っているために体に副作用がなく、非常に安全で人に優しい計測技術です。また音を使えば、太平洋全体の温度分布を同時に測定することも可能であり、異常気象予測に役立ちます。その計測によって環境にかかる負荷はほとんどありません。超音波を使ったスピーカーは特定の人にだけ音を伝える技術です。周りの人に音が聞こえないため,騒音を抑制し快適な環境が保全できます。我々の研究室では、「人と環境に優しい」音響を使用した計測技術の最新の研究を行っています。

光・波動電子工学研究室(陳研究室)

「21世紀のIT社会を構成する基盤技術〜光通信とワイヤレス通信〜」

電磁波・光を用いた高周波領域での移動体無線通信と光通信の研究、特に、コンピュータと情報家電・無線LAN、RFタグなどのユビキタス情報通信のための超広帯域・超高速・高機能電磁波回路の開発に向けて、FDTD法、3D FD-BPM等の計算機シミュレーション・ソフトウェアの開発および実際の回路作製・測定・評価に関する研究をハードとソフト両面から研究を進めています。
ユビキタス情報通信エレクトロニクスの世界は、研究範囲が広く、新しい興味ある分野です。それ故、研究すれば、皆さんも社会に貢献できるので、必ず諸君のやりたいこと(夢)がここにあります。
次世代の光情報通信として各家庭まで光ファイバを張り、世界規模の全光化情報通信ネットワークを構築することが、光通信分野の研究に携わっている研究者の夢です。
また移動体無線通信分野では、超高速・フレキシブルな無線通信を目指して、UWBバンドパスフィルタの設計理論の確立、人にやさしい安心・安全を支える電磁環境(EMC/EMI)にも目を向けて研究しています。

半導体研究室(山口研究室)

われわれの研究室では、エレクトロニクスと熱とバイオを融合した研究を行っています。特に、熱電変換によるペルチェ素子の高速熱応答を実現し、それによる高速核酸増幅システムを開発しました。更に、全く新しい手法である振動を用いた超高速核酸増幅法を提案し、素子の開発にも取り組んでいます。
一方、研究以外にも、スポーツ大会やバーベキューなど各種イベントも積極的に行っています。

コミュニケーション工学研究室(松澤研究室)

人と人、あるいは人と機械や社会との間のコミュニケーションをより豊かに実現するために、人間が話している言葉をコンピュータに理解させたり、人間のような常識をコンピュータに持たせたりする技術・システム・サービスの研究を行っています。
特に言葉の持つ情動・感性・感覚的な側面に注目し、「駄洒落」の自動生成システム「B級機関」を原点として、この研究を修辞学、物語学、音象徴学の学問分野へ展開しながら、人間味溢れるコミュニケーションへの工学的支援実現を目指しています。また、コミュニケーションに関わる知能に焦点をあて、これを支える思考メカニズムと常識データの解明を探求しています。

未来エネルギー工学研究室(松木研究室)

現在、世界人口の急激な増加とそれに伴う化石燃料の大量消費によって引き起こされる環境汚染、そして気候変動の問題が地球規模で深刻化しています。人類がこの危機を乗り越え恒久的に存続するためには、環境に負荷をかけずに調和しつつ持続する新しいエネルギー社会の構築が必須です。私たちは、そのような新エネルギーの利用と環境調和を促進する技術の研究・開発を進めています。高効率・省材料の新型太陽電池をはじめ、太陽熱、室内光、廃熱、振動など種々のエネルギーを有効利用する様々なエネルギー変換素子や、環境浄化機能を有する新規デバイスの創製を目指しています。また、新規な材料やデバイスを創製するための新しい作製技術や評価技術の開発も積極的に行い、ものづくりの楽しさを経験しながら研究を進めています。

量子デバイス研究室

量子デバイス研究室では、超伝導体と磁性体を使った新しい量子デバイスを製作しています。図は極めて薄い数nmのアルミニウムの酸化膜を2枚の超伝導体ニオビウム金属電極ではさんだトンネル型素子を示します。流れる電流がある臨界値(Ic)以下の場合、電位差Vが現れず超伝導電流となり、まったく抵抗なく電気が流れます。この素子に外部から加える磁界を3次元的に走査し、超伝導電流の極めて敏感な磁界変調特性を調べています。

パワー・メカトロニクス研究室(新中研究室)

当研究室では、交流モータ(回転形、リニア形)及びこれを利用した各種メカトロシステムの高度制御に関する基盤技術を研究開発しています。研究テーマは次の領域をカバーしています。

(a)
各種モータの駆動制御、及びこの産業応用に関する研究。
(b)
電気自動車、及び同艤装品の制御に関する研究。
(c)
各種メカトロシステムの制御に関する研究。
(d)
風力発電に関する研究。

最近は、永久磁石同期モータの駆動制御技術の体系的開発に成功し、この応用に研究開発の軸足を移しつつあります。写真は、世界初の開発成功となったセンサレス・トランスミッションレス電気自動車「新U」の快走の様子です(2004年3月24日、横浜みなとみらい地区)。

電子回路工学研究室(島研究室)

自動車電装部品、情報通信機器、補聴器など、さまざまな用途の集積回路が組み込まれています。集積回路にはアナログ集積回路とデジタル集積回路があります。当研究室ではアナログ集積回路の研究を行っています。アナログ集積回路の機能向上には、発振回路、演算増幅器、OTA、基準電源、DCDCコンバータなどの要素回路の研究が不可欠です。図1は本研究室で考案された新しい発振回路です。この回路の図2のような波形で発振します。特徴は発振周波数は3段のリング発振器のままで、ユニット回路の数を増やすと限りなく小さな位相差の信号を合成することができることです。

知能情報システム研究室(能登研究室)

本研究室では、人工知能技術を駆使し、人間の脳のように高度な能力を持ち、高品質で知的なソフトウェアを容易に作成するための研究を行っています。最近では、身近なあらゆるモノがインターネットにつながる “Internet of Things (IoT)” な環境が前提となりつつありますが、こうした状況下において活用できる人工知能技術について考えています。「エージェント」研究はその一例です。エージェントは周囲の状況を認識・判断し自律的に行動する擬人化されたソフトウェアであり、人間の代理人として秘書的な仕事や複雑なこともしてくれます。
人工知能技術・エージェント技術・IoT技術をコアテクノロジーとして、深層学習などの最新の技術を取り入れつつ、社会に役立てるソフトウェアを目的とした研究を行います。こうした研究は自動運転技術や農業・スポーツ支援、スマートシティなど産業応用から生活基盤を支える技術まで実社会に適用できるものを視野に入れています。また、得られた成果を積極的に社会に還元することを目指します。

ディジタル信号処理研究室(豊嶋研究室)

当研究室では、主にハードウェアとソフトウェアの協調設計のための最適化問題に関する研究と、金融市場の時系列データの動きを解析して予測可能性を探求する研究を行っています。研究の対象は全く異なりますが、膨大なデータの中からより良い解を発掘するという意味では共通の発想です。
写真は研究室の風景です。ハードウェアの研究もPCに接続したFPGAという書き換え可能なデバイスを使っているので、すべての研究はコンピュータ上のプログラムにより行われます。ソフトだけで行うと何日もかかる最適化問題も、ハードウェアを使って高速化することにより、計算時間を何十分の一から何千分の一にも短縮することができます。

情報ネットワーク、メディア研究室(木下研究室)

次世代のインターネットに必要不可欠な、情報セキュリティ、著作権管理、情報の検索と流通などについて研究しています。
最近のテーマとしては、個人情報保護や情報流出を防止するアクセス権の矛盾であるCovert Channelの検出とそのフィルタリング法、デジタルコンテンツをネットワークを通して流通させ二次利用などを想定して複雑な権利関係を解決し情報カプセルとモバイルエージェントにより管理する著作権管理システム、電子透かしを用いたコンテンツの管理、オントロジやトピックマップを用いたデータベースの検索、ユーザの曖昧な記憶を手がかりに画像検索を行うクエリ生成インタフェースなどがあります。

画像工学研究室(齊藤研究室)

齊藤研究室では、将来の超高品質ディジタル映像時代の基盤となる色々な技術の開発に取り組んでいます。具体的には、以下のような研究に取り組んでいます。

人の網膜と一次視覚野における処理を模擬した信号処理手法に基づく超高品質インテリジェント画像入力の研究

疎表現理論に基づくインテリジェント高画質化の研究

低照度撮像データからの高品質カラー動画像復元

以上のように、超高品質な映像を入力したり、作り出したりする技術の開発を行っています。

天体放射線計測研究室(田村研究室)

宇宙における高エネルギー現象である超新星爆発や活動銀河核によって、電子や陽子などの粒子が光速近くまで加速されて宇宙線となり、それらが地球にも届いています。宇宙線を大気球や宇宙ステーションで観測するための放射線・粒子線計測装置を開発し、得られたデータの解析を行っています。装置をゼロから開発するには、検出器構造の設計、信号回路の開発、データ取得システムの開発、検出性能を最適化するシミュレーション、装置の性能評価試験などが必要です。また、取得したデータから結果を導き出すためのデータ解析にもオリジナリティが要求されます。放射線・粒子線を計測する技術は、環境放射線(ガンマ線など)の計測や、医療に応用されているPET(Positron Emission Tomography:ポジトロン断層法)などの技術とも共通点があります。

量子物性理論研究室(西野研究室)

近年の微細加工技術の進歩により,ナノスケールのデバイスの研究が活発に進められている。ナノスケール系の物理現象には量子効果が現れることが特徴的である。例えば,GaAs/AlGaAsなどの半導体ヘテロ接合面における電気伝導は,電子が波としての干渉性を保持して流れることが実験で確認されている。一方,このような電気伝導現象を理論的に解析するためには,平衡状態とは「遠く離れた」非平衡状態を扱う必要があり,一般的な処方箋は確立されていない。
当研究室では,開放量子系の散乱状態を用いて,ナノスケール系の電気伝導現象を理論的に研究している。ここで開放量子系とは外界からの電子の出入りのある量子系である。最近の研究では,開放型量子ドットに対して,量子ドット付近に電子間相互作用の存在する場合に,多電子散乱状態の厳密解を得た。これを用いて非平衡定常状態を実現し,バイアス電圧下の系の電流電圧特性を計算した。

電子物性研究室(松田研究室)

本研究室では共有結合性ネットワークからなる物質の研究を行っています。ホウ素、炭素、シリコンなどの軽元素からなる物質のなかには、それら原子間の共有結合の異方性に由来する、ナノメートルスケールのケージ構造やチューブ構造をもつ物質が多く存在します。例えばカーボンナノチューブは炭素原子の共有結合からなる六角形格子構造のグラフェンシート1枚をチューブ状に巻いた構造をしており、その内部に直径1nm程度の空洞(ナノ細孔)をもっています。我々はこのようなナノ構造物質の電子物性を調べる研究や、それらのナノ細孔を利用した物質開発と新規物性探索・新機能創出の研究を行っているほか、発見した物性を利用したデバイスの提案・開発にも取り組んでいます。

数理生物学研究室(宇佐見研究室)

生物学や化学は、ある領域で物理学との接点を持っています。私の研究室では生体の動力学と、情報処理に対する生物学的なインスピレーションによる研究を行っています。まず、5億年前のカンブリア紀に生きたアノマロカリスという生物がどのように泳いだか、その形がどのようなメカニズムで進化してきたかを流体力学を解くことによって解明しました。次に、白亜紀に生きた大型の2足肉食恐竜であるティラノサウルスの走行様式について研究しました。古生物学における動力学の研究として、大型のティラノサルスは重すぎて走れないという学説が先行研究としてありました。本研究室では、現在得られる生体パラメーターを網羅的に調べ、人間よりも速く走れる可能性があることを示しました。
現在は人工知能におけるニューラルネットの発展研究に取り組んでいます。人工知能研究は60年代後半にテキストベースの研究がなされ、80から90年代にニューラルネット研究のブームが起こるものの、一時停滞をしました。ところが2010年代より、層を厚くしたニューラルネットであるディープラーニングと、教師信号としてインターネットにある大量のデータを与えることによって画像識別能力が飛躍的に増大しました。このことにより2017年の現在では目覚ましい人工知能研究の進展が見られます。本研究室ではこのようなニューラルネットの発展に関する研究に取り組んでいます。




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