研究紹介

研究紹介


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サステナブル構造研究室(岩田研究室)

建築の“骨格”から“地球環境建築”まで幅広く学び考える

建築構造に関して、総合的に捉える「構法」から、分析的に捉える「実験」と「解析」、さらにそれらを実現する「設計」までの全般に亘る研究を、鋼構造を中心として行っています。また、地球環境問題に対応するサステナブル(持続的)建築やリユース(再利用)可能な建築の研究開発も行っています。このため研究室は、建築物の損傷制御構造に関する座屈拘束ブレース、大空間を構築するスペースフレーム、鋼構造柱梁接合部などの性能確認実験を行った学生がデータ整理をしている隣で、高速パソコンによる振動解析、CADによる建築設計をしている学生がいます。少し雑多な感じもしますが、厳しさの中にも和気あいあいとした活気あふれる状況です。研究を通じて他人から学ぶだけでなく自ら考え、充実した時を過ごして欲しいと思っています。

都市防災工学研究室(荏本研究室)

地震による建物被害の仕組みを解き明かし、
予測と予防の在り方に迫る

当研究室は、地震工学および都市防災工学を主な研究テーマとしています。近年1997年阪神震災をはじめ、1999年8月のトルコ大地震や9月の台湾大地震など多数の人的被害や建築物被害を伴う大災害が都市を襲っています。これらの地震災害は、地震発生のメカニズムや地盤の条件とともに建築物の特性など相互に大きく関係しています。これらの地震災害で特に建物被害の原因を調査し、要因を分析・評価することにより、次の災害に対する備え、すなわち防災技術が進展します。このようなことを目的として、地震によって引き起こされる建物被害のメカニズムやその予測方法と防災・管理システムについて研究を行っています。

新機能型講法研究室(島崎研究室)

建築物の“性能”が評価される今社会の安心の礎を築く

建物の設計法は、その建物の持つ性能を評価する性能設計法へと変化してきています。建物の性能のうち最も重要なのは安全性です。とくに阪神淡路大震災以降、地震に対する安全性の要求性能は変化してきています。大地震時に鉄筋コンクリート造建物がどのように抵抗し、変形するか、中小地震時にはどの程度の被害レベルになるのかなどの研究を進めていきます。地震に対して最も安全性の高いとされる免震建物の長期にわたる変動が耐震性能に与える影響についても研究しています。さらには、新しい構造形式としてエネルギー吸収・損傷制御型RC構造やハイブリッド構造についても研究を始めています。実際の鉄筋コンクリート部材を作り、それを壊してみることで、性能を肌で感じてほしい。

研究室(趙研究室)

構造物の安全性・機能性を適切に評価し、
建築リスクを軽減する方法を考える

構造物の安全性(耐荷性、耐震性など)、使用性及び耐久性の正確な評価は、安全で安心できる社会を維持するための重要な課題です。自然界にさまざまな不確実性が存在しているため、設計上安全であるとして設計された構造物であっても、実際は予測どおりの挙動をするとは限らない。当研究室では現実と設計との間のギヤップとして、多く存在している荷重と構造系における不確実要因を合理的かつ定量的に考慮する上で、信頼性工学、知識工学、ニューラルネット、遺伝的アルゴリズムなどの最新IT技術を活用して、ライフサイクルコストの観点から構造物の安全性と使用性の経時変化を正しく評価し、構造物の設計、施工および危機管理に関わる最適な意思決定を行うための研究を行っています。

(内田研究室)

新しい建築を創出する英知を掘り起こす作業が、建築史研究だ

私の関心事のひとつは、近代住宅の歴史。明治以降、わが国の住宅はその姿を変え、人々の生活スタイルも大きく変化を遂げた。そうした変容過程を学ぶことから、現代住宅の様子や未来の方向性が見えてくる。もうひとつは、建築界の新しい課題である歴史的建造物の復元・再生。ともに、建築の見方・調べ方そして分析方法を学ぶことが必要だ。海外でも日本でも、新しい建築が陸続と姿を現している。話題の新建築を逸早く知ることは大切だが、新しい建築を探るもうひとつの方法は過去の建築を学ぶこと。歴史的建造物には多くの人々の英知が隠されている。先人達の英知を学ぶことは、新しさの発見でもある。新しい建築の動向を探るために、一緒に建築史研究を始めてみませんか。

建築デザイン研究室(石田研究室)

あらゆる素材や要素を組み合わせ空間として構成するのが建築デザインです。

建築空間は、私たちの身体に備わっている視覚・触覚・聴覚を通した様々な情報が脳で再構成され空間として認識されます。建築はとりわけ、視覚芸術と呼ばれ、かなりな部分はかたちや色を認識する視覚に頼っています。しかし、人間の視覚は物理的な距離と空間認識距離とはズレが生じます。つまり、デザイン操作によっては同じ距離でも遠くに感じたり、近くに感じたり、また狭く、あるいは広く感じたりもします。また、重力を感じないような空間を創造することも可能です。もちろん、地球上にいる限り、人間が宙に浮いたりはしません。でも、そのように感じさせる事は可能です。そこが面白いところだと思っています。触覚に関係が深い素材についても木、石、鉄、コンクリートだけではなく、布や紙、プラスチック、水、土、植物、光と影、風など環境を形成するあらゆる要素が建築素材になります。これらを組み合わせ構成するのが建築デザインです。建築に触れ、空間を感じ、また、まちに出て人の行為や密度、喧噪などを体感することも空間を認識することに繋がります。

建築都市デザイン研究室(曽我部研究室)

新しい可能性を一緒に探求するための場

都市の現実を相手に、われわれはどのような関わりをもつことが可能なのか。建築を通して、その可能性を追求することが、この研究室の目標です。そのためには、具体的にコミュニケーションの場を構想するようなことから、新しいミーティング環境を創出することなど、さまざまなアプローチが考えられるでしょう。多様な探求を目指したいと考えていますが、その前提として、可能な限り実践的であること、そして、常識にとらわれない独自の視点を獲得することを基本的なスタンスにしたいと思っています。学生のみなさんには、このような探求に集中力をもって積極的に関わることを期待します。つまり、この研究室は、何らかの知見を受け取るための場ではなくて、新しい可能性を一緒に探求するための場である、ということです。

都市計画研究室(山家研究室)

都市の現状、そしてこれからについて考えてみよう

都市は社会、制度、文化、生活を反映した形をとってきました。歴史を遡ってみると、産業革命後しばらくのあいだ都市は工業を基盤とし、工業と住居の共存の形を探ってきました。しかし、現代都市は商業やオフィスを核として集積し、グローバリゼーションや情報技術の発達の影響を受けています。さらに、これから少子高齢化社会を迎えることを考えると、これまでの都市計画のように成長と拡大を前提とするのではなく、縮小していく都市をイメージしていかなければならないでしょう。また、そのように変わりゆく都市を構成する建築のあり方についても考えていなければなりません。私たちはこのような問いに、研究やプロジェクトを通して答えていこうとしています。

建築計画研究室(中井研究室)

人々の生活や社会を豊かにする空間を考え計画する

人間は、家や病院で生まれ、学校や会社へ通い、住宅で家族と暮らし、そしてお墓に入るまで、一生を通じていつも建築とともに生活しています。あらゆる人間活動は建築や都市がつくりだす空間なしには成立しません。では、これらの多様な活動を支える空間は、どのような豊かさをもつべきでしょうか。人々の生活が多様化し、持続的な都市環境が求められるなか、私たちは、どのような観点から空間を計画していくべきでしょうか。本研究室では、こうした問題について、実践的な活動や事例分析に基づく体系的な理解を通して考察し、研究論文や計画案としてまとめます。またそのことを通じて、建築や都市の空間を計画するうえでの新たな視点を発見する楽しさを学びます。

建築環境工学研究室(岩本研究室)

人間にとって、地球にとって
よりよい建築環境を生み出すために

簡単に紹介すると、「暑くもなく寒くもない」温熱環境と「汚れていない清浄な」空気環境を作り出すための研究を行っています。主として数値計算と被験者実験の2つを大きなテーマとしています。大学院生・卒研生ともども、数値計算もしくは実験による研究を自主的に進めています。深夜におよぶ実験に取り組んだり、計算結果が得られずに苦しむこともありますが、新たな発見を目指して各自積極的に取り組んでいます。最近は建築設備による地球環境負荷を削減するためにどんな方策が考えられるかをテーマとして、ホテルや住宅の給湯設備を中心に検討を始めました。

奥山研究室

接続可能で健康的な建築環境と設備の創造をめざす

快適な室内環境を造るための設備とはいえ地球環境と接続的に共生できるシステムでなければなりません。また温熱環境だけでなく適切な換気と湿度の制御により健康的な室内環境にする必要があります。こうした省資源・省エネで健康的な建築と設備のシステム実現を目指します。様々の建築的な環境共生手法と自然エネルギー利用のシステムを研究し考察します。その効果を予測するためにモデル図を描くことで直感的に分かりやすく計算できる方法を研究します。また環境共生建築の測定により予測計算との比較を行い工学的モデル化の研究も行います。さらに建物と設備システムの熱と換気に関する実態の性能を現場測定するための統計学的に優れた測定技術を研究し実際の建物での検証も行います。

安田研究室

建築環境を学び、空間の質、生活の質について考える

建築環境工学、特に音環境を中心に研究を行っています。昨今環境といえばCO2削減や省エネといったいわゆる環境問題の話題がまず頭に浮かびますが、建築に携わる上では同時に空間の質やそれがもたらすQOL(Quality Of Life)について常に考えておく必要があります。音はQOLを考える上で非常に重要なファクターです。本研究室では、より良い音環境の創出や騒音制御のための数値シミュレーション手法の開発から、それらを利用した音場の予測、部材の音響特性の把握、騒音伝搬予測・対策などに関わる研究を主に行っています。個々の問題と十分向きあうことで、問題に対する理解はもちろん、学生の皆さんにとって新しい視点や考え方の枠組みが1つでも身につけばと思っています。




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